2026-07-24

【地域カミングアウト】隠さず堂々としていることで、自然に受け入れられた

プロフィール

右/山賀沙耶さん(44歳、自営業(出版編集業)、愛知県出身、パフスクール共同代表)
左/Ayaさん(47歳、自営業(出版編集業)、神奈川県出身)

パートナーシップ 2015年〜(2026年現在、12年目)

住まい 山梨県甲州市

利用制度 パートナーシップ制度 あり(2021年世田谷区、2024年甲州市)公正証書 あり(任意後見・パートナーシップ契約) 緊急連絡先カード:あり(NPO法人 QWRC)

東京都内での二人暮らしから、山梨県甲州市内の賃貸住宅を経て、2024年4月に同市内の新居に引っ越した2人。近所付き合いが盛んなエリアで、地域に2人の関係性をオープンにして暮らしています。地域にカミングアウトするに至るまでの経緯をまとめます。

目次

【きっかけ】もともと隠すつもりはなく、聞かれれば言おうと思っていた

東京に住んでいたころから、近所の人たちに対しては、わざわざ言って回ることもないけれど、取り立てて隠してもいない状態。でも、そこまで近所付き合いは多くなく、深く聞かれることはありませんでした。

一方、引っ越し先の地域は、近所付き合いが盛んなエリア。いわゆる町内会のような「組」と言われる組織があり、忘年会や新年会、地域の清掃、祭り、神事などさまざまな行事を地域で行っています。引っ越すまで、移住先の地域社会がどういうものかまったく想像もしていなかったので、カミングアウトをどうするかなど、具体的には考えていませんでした。とはいえ、バレたくない知人や親戚がいるわけでもないし、別に悪いことをしているわけではないので、特に隠すつもりもありませんでした。

【方法】メディア取材を受けてみんなに知れわたることに

住宅ローンを組むために必要だったこともあり、甲州市の賃貸に引っ越してわりとすぐに、甲州市のパートナーシップ宣誓制度を利用しました。すると、制度ができて2年近く経っていたので予想もしていなかったのですが、たまたま宣誓第一号ということで、地元のテレビや新聞などに取り上げられることに。

山賀は顔出しに抵抗がなかったので、本名と顔を出して取材を受けたところ、引っ越し先の人たちみんなが私たちの関係を知るところとなりました。その結果、女2人で住んでいても2人の関係性を聞いてくる人はほとんどおらず、一人ひとりにカミングアウトしなくて済んだので、結果的に楽でした。

【感想】自分たちから開いていくことが大切

近所付き合いの密な地方で、2人の関係をオープンにして暮らしてみて、特に困ることは今のところありません。でも、もし2人の関係を周りに隠し続けなければいけなかったとしたら、生きづらいだろうなと思います。もしフルオープンにしないとしたら、どこまで伝えるかは2人でよく話し合っておいたほうがよさそうです。

普段は、地元で行き合った人には笑顔で挨拶するといった当たり前のことを心がけているのと、地域の行事には面白がって参加するようにしています。近所の人たちの人柄のよさもあり、彼らも私たちをどう受け入れるかを考えてくれていたようで。例えば、各家庭から家長の男性だけが出席するような集まりに、女2人で出席したりもしていますが、みんな自然に受け入れてくれています。結果的に、今まで慣習的にやってきたことを見直す、いいきっかけにもなっているのかもしれません。

地方で暮らすには、性的マイノリティであるかどうか、カミングアウトするかしないかにかかわらず、自分たちから開いていくことが大切なんじゃないかなと感じています。

text:Saya Yamaga / photo:Emi Yasuda / みらいふ編集部

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