2025-06-04

【住まい購入】女ふたりで家買ってみた

プロフィール

左/中谷衣里さん(33歳、L、NPO法人L-Port 職員、北海道旭川市出身)

右/チャッキーさん(30代、L、会社員、北海道上川郡出身)

2008年~(2025年現在、18年目)

北海道札幌市

パートナーシップ制度 あり(2018年、札幌市
公正証書:なし 緊急連絡先カード:あり

北海道で暮らしているレズビアンカップルのえりとチャッキーです。私たちは共に30代のカップルです。交際17年目、一緒に暮らし始めて11年目になりました。
さて、今日は、私たちが2020年に分譲マンションを購入したときのアレコレを共有したいと思います。これから家を買ってみたいなと思っている方の参考になりましたら嬉しいです!

女ふたりで家を買う【事前準備編】

準備1:仕事を変えた

家を買うために最初にやったことは、仕事を変えること!えりは当時全国転勤のある会社に勤めていました。家を買うにあたり一番の心配事は仕事…。『どうせ家を買うなら長く住み続けたいけど、転勤になったら手放さなければならなかったり、チャッキーと離れ離れで暮らすのは嫌だな…。』と思っていたので、思い切って住んでいる街にしか営業所がない会社へ転職しました。

準備2:条件の洗い出し

次に取り掛かったことは、家を買うにあたり私たちが外せない必須条件の洗い出しです。私たちの必須条件はこんな感じ。

  • いくらまでなら出せるか?
  • 2人で暮らすと一軒家は持て余してしまうかもしれないし、冬の除雪が大変なので分譲マンションがいい
  • えりが運転できないので地下鉄かJR沿線上の物件
  • 猫がいるのでペット可物件

準備3:LGBTフレンドリーな不動産会社探し

最後は、LGBTフレンドリーな不動産会社を探すことに取り掛かりました。過去に賃貸マンションを探した時は、レズビアンカップルであることを隠すのが大変でした。

今回は、最初から私たちの関係性を明かした上で、安心して家を探せる不動産会社に頼むことに。札幌市LGBTフレンドリー指標制度に登録されている不動産会社に、私たちの関係を明かした上で物件探しを依頼することにしました。

女ふたりで家を買う【本編】

2020年の冬、いよいよ家探しがスタート!

コロナ禍真っ只中だったため、不動産購入を検討する人が少なかったことと、分譲マンションが高騰していなかったのが良かったです。
2020年6月、とうとう私たちの必須条件ピッタリな中古マンションに出会えました!

運命の物件に出会えた矢先、女ふたりで家を買うときの問題が発生…!!

同性同士のペアローン問題!

それは、同性同士ではペアローンを組める銀行がほとんど無いこと!2020年当時、北海道の地銀では同性カップルが使えるペアローンはありませんでした。メガバンクで少しずつ同性カップル向けのペアローンが出始めたばかりという状況…。

さらに、ペアローンを組むには、ローン審査の段階で公正証書の提出が必要で、公正証書を作っていない私たちは公正証書作りからスタートしなければなりませんでした。

公正証書作りから始めていたら、時間もお金もかかるので、その間に他の人が購入してしまったら…と焦りが。

一人でローンを組むのか?

えりかチャッキーのどちらかが一人でローンを組むことは可能ですが、その場合、物件の持ち分は100%ローンを組んだ人のものになります。実態はふたりでお金を出し合ってローンを返済していても、登記上はローンの名義人のものになってしまうというわけです。そうすると今度は、相続の問題がでてきます。

私たちのような同性カップルは婚姻が認められていないので、名義人が亡くなってしまったときに「配偶者です。」の一言で住み慣れた家を相続することはできません。私たちには、どちらか一人の名義でローンを組むという選択肢はありませんでした。

ふたりで家を所有するために

できる方法はあと一つだけ…。それは、現金一括で家を購入すること!!
一括で購入すれば、不動産の持ち分を1/2ずつにして登記することができるのです。
ということで、お互いの貯金をほぼ0になるまで引き出し、無事支払いは完了。
貯金がほとんど無くなり、『この先数年は急な出費できないな…。』と思いながらも、ふたりで買った家で入居初日に寝転がっています…(笑)

写真:中谷さん提供

家は暮らしを作り上げる第一歩

家を買ってみないと分からないことが沢山ありました。私たちも結婚ができる間柄なら、どんなに楽だったろうと思ったことも沢山ありました。

でも、女ふたりで家、買えないわけではなかったです。家を買うというのは、私たちの暮らしを、私たちなりに作り上げる大きな一歩だったと思っています。

『どこに、誰と、どんな風に住む』かというのは、生きる上で欠かせない選択だと思います。

私たちが経験したことが、多様な女性たちのライフスタイルを考え、選び、築き上げる一助になりましたら幸いです。

text Eri Nakaya / photo Emi Yasuda / みらいふ編集部
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