2024-12-04

2023年アメリカで「ふうふ」になったふたり、その多幸感を日本でも

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【生活費】家族カードを使うことに


りえ 趣味は別として、それぞれが生活費を出して折半にしてます。昨年までは、食費や家のものに使ったレシートを取っておいて1ヶ月に1回集計して、半分にして、それぞれに支払っていたけれど大変すぎるので、何かいい方法はないかと。それで、楽天カードなら同性パートナーでも家族カードができると知り、あまり使っていなかったわたしの口座で、お互いに月々の負担額を入れて、そこから生活費を引き落とすようにしています。それぞれがカードを使って、それが最新のやり方です。

りえ 同居後、わたしは2,3回転職して、今、また元の会社に戻ってます。

みゆき わたしは、ずっと同じ会社に勤務していて、生活スタイルが変わることはなかったですね。

【アメリカでの結婚】「ふうふ」になって初めて感じたこと

りえ わたしが長期出張でニューヨークにいた時に、会社の同僚から「絶対、ニューヨークにパートナーを連れて来た方がいい。LGBTQ+でも変わりなく生活しているこの空気は、肌で感じないとわからないよ。自分でお金出してでも連れて来たほうがいい」と言われて、ニューヨークではふつうに同性カップルが手をつないでるとか、口頭で伝えるのと実際に見るのは全然違うとわたしも思って、みゆきに休みをとってニューヨークに来てと伝えて、それで帰国前の一週間ほど来てもらうことにして、その雰囲気を感じてもらう観光プランも考えてた。ガイドさんもつけて。そんな時、突然みゆきが「結婚できるよ」と言ってきて、わたしは「うーん?!」という感じ。

みゆき 結婚するならそれに時間を取られて、りえが考えてくれてた観光をしないことになるので、りえはすごく怒っていた。

りえ みゆきが結婚したいと言い出して、わたしの計画がくるったんですよね。予定していた観光ツアーもできないからわたしはムッとしていて。だって、アメリカで結婚できても何の意味もない。日本で法律婚ができるわけではできないし、だから最初はすごく反対していて。

みゆき でも、ガイドの人も結婚できるこんなチャンスはないからと盛り上がって、やろうやろうとすごく手伝ってくれて。その人がリードしてわたしたちを役所に連れて行って、必要なことを聞いてくれて、結婚する方にどんどん引っ張ってくれた。わたしとガイドさんが、ものすごく盛り上がって、りえはツアーしてよと、すごく温度差があったけれど。

りえ いろいろ考えていて。確かに日本ではいつ結婚できるかわからない、日本ではないけどアメリカでは正式な「ふうふ」になれる。「アメリカではふうふだよね。結婚できてよかったね」って言いながら人生を終えたほうがいいよねとそういう気持ちになっていった。日本で結婚できなかったときのために、せめてアメリカではふうふだね、それで、結婚しようということに。

みゆき アメリカで結婚した時の気持ちは、ああ「ふうふ」なんだと落ち着いた。安心感が得られた。今まで感じたことのない幸福感、多幸感という言葉がピッタリ。幸せにつつまれた。これを日本で皆で味わいたいと思った。やすらぎというか、びっくりした。結婚できる人たちってこんなに幸せなんだって。

りえ わたしも同じです。結婚してあなたたち「ふうふ」ですよって言われることがこんなに安心感と幸せな気持ちなるんだと知りました。わたしたちはふうふなんだって。同居人でもない、恋人でもない、婚姻関係にある「ふうふ」なんだという安心感。自分たちの関係性が明確になって、社会的にも認められて。堂々としていられる気持ちになった。

【これからのこと】「わたしより1日でも長生きしてね」

りえ 将来はもう不安でしかない。早く退職したい。猫たちと一緒に暮らしたい。

みゆき お互いに「わたしより先に死なないでね」という感じ。わたしの一日後に死んでねって思う。わたしはずっと働いていたい。定年後でも、何か仕事をしていたいかも。

りえ よろしく(笑) そうなった時にはわたしが家事をしますと言ってます。お金の問題はある、いくらあったら老後不自由なく暮らせるのかよくわからないから。わかったらササッとやめてしまうかも。

みゆき 公正証書である程度作ってあるので、わたしはもう前向き。心配はあまりしてない。

りえ 心配してはいるけれど、なんとかなると思っている。父や姉がこの家のことで裁判するとは思えない。遺言書、任意後見、パートナーシップ契約公正証書、3本すべて、やるだけのことはやってあるし。

みゆき コロナの影響でふたりとも出不精になっていて、以前は毎週末ドライブデートしていたのに。愛猫のがんがみつかるとほぼ毎週の通院が必要で、亡くなる前には、病院に毎日通わなくてはならず、体力的にもしんどくて、そこから出不精になった気がしますね。でも、今は生活費をのぞいてすべて貯金して、来年またニューヨークに行こうと「ニューヨーク貯金」してます。

りえ 去年の夏、ニューヨークに行って、旅行っていいねと意気投合して、年に1回はニューヨークに行きたいねと話してて。今はそんなふうに考えてます。

おふたりからのメッセージ

みゆき 自分らしい生き方を選べることの大切さを、日々実感しています。セクシュアリティに限らず、誰もがそれぞれの理想を追求できる社会であってほしいと思います。若い頃は、周囲の目が気になって自分を隠すこともありましたが、今は違います。自己を表現することが、他の誰かの勇気につながると信じています。多様な生き方を尊重し合える環境を作りながら、私たち一人ひとりが輝ける未来を一緒に築いていきましょう。何があっても、自分を大切にしてください。それが、あなたの強さであり、周囲を変える力です。

りえ LGBTQ+の権利の実現が世界各地で広がっています。この変化は、20年前には想像もできなかったものです。日本でも、「LGBTQ+カップルの可視化」という言葉が過去のものとなり、カップル・ふうふとして生活する光景が日常となる未来が実現するように、美由紀と共にできることをしていきたいと思います。

text by Ayumi Kojima / photo by Emi Yasuda / interviewed by みらいふ編集部
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